TAKASHI UEMIYA

上宮 貴之 Takashi Uemiya 美術作家(画家)

美術作家のウエミヤ タカシです。アトリエ・ジアベニューアンドアートのページをご覧いただきありがとうございます。

絵画制作を中心に活動をしています。

また、アートユニット「YOLK芸術計画」のメンバーとして制作した、珈琲を用いたパフォーマンス『珈琲セレモニー WAKARIOMON』では、私たちの生活に密接なツールで非日常を体験する参加型アートを展開。

映像に合わせて音楽を制作する、BGM制作などもしています。

『シリーズ作品』

  • 『木工画』 アクリル絵具、顔料、木材を主な素材とし、ニードルなど刃物を使用して表面をわずかに彫り込んで線を描写する板絵と、手工木製フレームを組み合わせたシリーズ。
  • 『薄氷 /HAKUHYO』 インターネット上の写真をランダムに引用した絵画シリーズ。
  • 『DRIPPING』 淹れ終えたコーヒー粉を素材として使用したレリーフ作品。
  • 『WRAP』 極薄のラップフィルムに描くシリーズ。
  • 『リガンド』 自然や風化現象を細密に観察し描く抽象画。

「木工画」について、過去に長野県の弦楽器工房でクラシックギターなどを制作していた時の経験から木工の要素と絵画を合わせた制作を始めました。

以下、ギター工房時代のエピソードや絵を描くに至った思いを記します。

長野県のギター工房で修業時代、一番最初に覚えたことは、薪割りと薪ストーブの炊き方。集中力を高めて斧を振り下ろしスパッと真っ二つに割れる時の、導かれるような抵抗感と乾いた音の響きが木の生命力との出会いでした。そして二番目の仕事は自分の体に合った作業スツールを作ること。大きな一枚の桜の板を与えられ、のこぎりや初めて使う鉋を振り回し、あるいは振り回されて、慣れない仕事で膝に水が溜まりながらもなんとか椅子を作りあげた。その時の作る感触と達成感が木工との出会いでした。

クラシックギターの制作を離れ、なぜ絵を描くようになったのか。それはギターというある程度決められた形式の中でとんでもない表現をしている現場を体験したからです。2013年にカリフォルニア州サンタロザで開催されたHealdsbarg guitar festivalに参加した時に、そこに集まった見たことも無い奇抜なギターや全面に施された装飾、それらを作る底抜けに自由な人々の空気を体感して、こんな世界があるのかと驚くと同時に、自分のなかで燻っていた小さい頃に美術館で見たアートに対する憧れや、自分でも自由に何かを表現してみたいという気持ちが大きくなりました。ギターの祭典での体験が結果として僕をギターとは別の道へと向かわせるエネルギーになったのでした。

自らの表現と木工の手仕事の両立を考えて、自ら形を作った板に絵をかき、木製のフレームも自主制作し「木工画」を制作しています。

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